2015年3月22日日曜日

参考作品紹介

10作品の中から、参考作品として、5作品を担当の鈴野先生・米谷先生が選出しました。こちらではその5作品をご紹介致します。



   2班 奥村 晃、小山 杏夏、福泉 義人





コンセプト 私達は普段空間に隠れている単位を知って楽しんでほしいと考えました。私達がいる空間をグリッド(単位)化して訪れた人に空間に単位を感じてもらい、さらにグリッド化した空間に入り込んでもらえるような会場構成を狙いました。人は一定の変化、規則性から単位を感じとるのではないかと考え、ワイヤーメッシュを用い整然と並べたグリッド状の什器上に規則性を持って置かれたコンテンツに人は自ずと単位を感じることができます。
鈴野先生コメント 什器のワイヤーメッシュですが、途中の提案では物理的にも、イメージ的にも重すぎるとコメントしていましたが、最終で軽やかさが出ましたね。立体的な方眼紙のようでもあり、空間にも会うとおもいました。
プレゼンや全体のパースがうまく描けていたら良かったですね。



   5班 大湊 冬希、田浦 奈恵、吉田 れい





コンセプト 小学校と言う場には、子供の頃の発見する喜び、遊びながら身体で物を学ぶ楽しさがあります。私たちと単位との出会いは小学校にあります。
21_21 DESIGN SIGHTは子供、お年寄り、海外から来る人、アートに興味がない人、クリエイター…幅広い層のターゲットを持つアートミュージアムです。そんなミュージアムに空間の説明文など必要無いでしょう。来る人誰もがその空間に何かを感じ、知る喜びに気が付ける空間を“小学校”と言うコンセプトで伝えたいと考えました。

鈴野先生コメント 学びの場であることや子供のとき誰もが単位を体験した小学校をコンセプトとして家具的なスケールの什器から空間まで広げて行ったのは良かったです。CGもとても完成度が高くてリアルに想像させてくれます。
ただ什器のランダムなレイアウトが唐突に感じました。自由な動線ということからいきなりパースや図面に行きますが、単位展ということやポスターのイメージからグリッドのようなきっちりしたイメージも取り込みながらも自由な動線ということもできたのではないかなと思いました。



   6班 佐藤 一輝、須田 慈、葉玉 菜帆





コンセプト 単位展のサブタイトルである「あれくらい、それくらい、どれくらい?」を空間コンセプトとしました。この言葉に様々な単位と自分の知識、経験からイメージできる単位とのギャップのような距離(下記)を感じました。空間構成において自身と単位・作品との距離を徐々に埋めていく事が重要だと考えました。そこで空間に『Laboratory』の様なイメージを与え、一つひとつの単位・作品と向き合い検証していける空間としました。
あれくらい…経験した事がある、(頭の中で)例えに出せる
それくらい…身近な所で比べられる、実物があればわかる
どれくらい…経験した事がない、イメージつかない

鈴野先生コメント 単位展のサブタイトルであるテキストからひろげていって貰うやり方にはとても共感持てます。
また5班(大湊・田浦・吉田れいのグループ)同様 CGもとても完成度が高くてリアルに想像させてくれます。
アプローチや表現方法はいいのだが、空間イメージとして突如ラボラトリーのイメージということが出てきて既存の照明がある上での新たな照明やステンレスの什器などは予算的には非常に現実離れしており、そこにアイデアが求められている点を考えて欲しかったです。



   7班 方山 玲子、土井 史暁、前野 慧




  
コンセプト 方眼紙を構成要素として利用しました。方眼紙上に展示物がぴったりおいてあるだけで、長さや、面積、体積など目に見えない大きさが見えてきます。方眼紙は展示台、壁、キャプションなどで使われ会場が綺麗な水色でそまります。

鈴野先生コメント 方眼紙というのをきっかけに空間に広げて行ったのはおもしろい視点かと思います。長い什器も空間に対しおおきな定規のような迫力があります。
サインやグラフィックとの相性もいいでしょう。ただグラフィック的な要素に加え、素材感やもっと什器のアイデアもあれば良かったです。



   8班 神農 志織、佐々木 楓子、吉田 岳





コンセプト 単位はモノゴトに関係性をもたせ、広がりやつながりをつくるものではないかと考えました。単位というフィルターを通して、様々なことを人は意識します。そして、’意識する'ということにわたしたちは注目し、空間構成をしました。単位というフィルターを空間のしきりとして具現化させ、什器と同じように、高さに変化をつけました。身体全体で単位を感じて、新たな発見の場となるような、空間をわたしたちは提案します。

鈴野先生コメント 高い視点から見られる場所をつくったり、緩やかに閉じながらもつながることのできるのれんのようなサインなどアイデアはいいですね。金額的もかかってくるのれんなどを魅力的に伝える画や説明などでもっと伝えてほしかったです。